【映画】ナイトクローラー

90点
主人公は、マンホールや金網を盗んではお金に代えているケチな窃盗犯。ある日たまたま交通事故の現場に遭遇し、カメラ撮影している男と出会う。その男は事件現場にいち早く駆けつけカメラを回しその映像をテレビ局に売り込むことを生業としていた。

主人公も見よう見まねで同じ事を始めます。ネットを使い必要な情報を集め、業界研究を怠らず、カメラや車、パソコン、無線受信機に惜しみなく投資をし、めきめきと頭角を現わします。事故現場に横たわる遺体も、必要ならば位置をずらし最高のアングルを作る。不法侵入もする。まだ息がある被害者も見殺しにする。緊迫感と臨場感、大衆が臨むであろう残酷な展開を演出するための努力も怠らない。相棒が目の前で撃たれても冷酷にカメラに納める。テレビ局は彼を厚遇し、莫大なお金を払ってフィルムを買う。彼には良心がまるでありません。倫理も道徳もない。しかし、彼は成功し、新たに3人の研修生を雇い夜の街の中へ車を走らせて行きます。次の獲物を追って。

起業して成功するためのノウハウが満載の映画です。起業家を目指す人が見るべき映画でしょう。利益を最大にするために何をすべきか。そこに良心が入り込む余地などはない。

現代社会で成功するにはサイコパスでなければならないという痛烈な社会批判を含む映画でした。若者に起業しろと気軽に言えるのかどうか。ふとホリエモンを思い出しました。私はホリエモンが嫌いだ。